第21回　企業の採用担当に話を聞きました～金属加工・卸売業のK社編～

実際、企業の採用担当って何を考えているの？

どんなに手ごたえがあった面接でも、精魂込めて「これで完璧」と思えるまで書き直した応募書類でも、結果は不採用ということはあります。
そんなとき、「採用担当は何を考えていたんだろう…？」と思いますよね。
直接はなかなか聞けない、企業の採用担当さんや経営陣の採用に関する正直なところを、ワークサポート三条の相談員がインタビューしてきました！
燕三条地域の数社を訪問し、お聞きしてきた「本当のところ」を、これから数回のコラムでみなさんにお届けいたします。
当然、会社によって事情は異なりますが、「社長ってこういうことを考えているんだ」「採用担当にこういうところを見られるのか」という気づきのきっかけになれば幸いです。

今回は、金属加工・卸売業のK社を訪問してまいりました。お話を聞かせてくれたのは、代表取締役のKさんです。
それではどうぞ！

年齢を問わない採用方針

当社は今もハローワークに求人を出していますよ。
フルタイムの採用では、10～20年働ける人を育てたいので、30～40代の方を求めています。
また、私の補佐をしてくれる番頭さん的な人がいてくれたらいいな、とは思いますね。それだと私と同じくらい、50歳前後の方がいいかな。だけど、能力があれば、30代でも60代でもかまいません。健康でやる気があれば、70代でも80代でも、性別も関係ないです。

当社は、基本的に、年齢にこだわりません。65歳以上の再就職で当社に来た人は、数人いますよ。
難しい技術が必要ない作業で、ネコの手も借りたい仕事があるんです。午前中だけとか、午後だけとか、そういう働き方を希望する方なら、年齢を問わず今すぐでも来てほしい。
ダブルワークで1日おきに出勤する社員もいますよ。当社の社員の兼業率は高いですね。

面接ではこんなところを見る

うちは鋼材を扱うので、応募者には「『きつい、危険、重たい』と隣り合わせの仕事だよ」と先に伝えておきます。それでやる気がでないようなら、やめておけ、と言います。
きちんと取り組んで安全対策をしていれば、まず事故はないのですが、やる気がなくて集中できない人では、事故やケガにつながりかねませんから…。
先日面接した人は、「社長、玄関の前に止まっているのは誰の車ですか？」と聞いてきて、しばらく車の話をしましたね。
ピザが好きで、自分でピザ窯を作っているという人もいたし、私と同じくプラモデルが趣味の人もいました。
こういうふうに、自分の好きなものを語れる人はグッときますね。
如才ない感じの人は、いいですね。
口は悪くても、心が感じられれば採用したいです。
いちばん大切なのは、「休まないこと、時間通りに来ること」ですね。もちろん、体調や家庭の都合で欠勤する場合は配慮しますが、急に来なくなるとか、無断欠勤は困ります。「真面目に勤められる心」が見えればそれでいいんです。

採用の進め方

ハローワークから応募があると、まず、面接の日を決めます。
面接日に、履歴書を持参してもらって、応募者と私が直接話をします。即決するときもあるし、しばらく考えるときもありますよ。
そして、採用を決めたら、3か月のトライアル（試用期間）を必ず設けます。
人柄は面接だけではわからないから、トライアルの間に、仕事中どんな感じか見極めさせてもらいます。
私は、朝礼の後、社員全員と一人ずつ話をするので、そのときに困っていることがあれば、その場その場で解決するようにしています。

就活中の方へ伝えたいこと

地元企業で働くことのメリットって何でしょう。
一つは「誇り」だし、もう一つは仕事以外にも時間を使えることだと思っています。
趣味や特技や、子育てなど、人生の中には、仕事以外のことにリソースを割くべきときが誰しもあると思うのです。現に私が、そうしていますし。
「うちの会社に来れば、文化や趣味活動も続けられるよ！」とPRしたいですね。

おわりに

いかがでしたか？
K社長が語る「地元企業のメリット」は、長年就職市場に関わっている私でも、ハッとするところがありました。確かに、長い通勤時間が必要ない地元企業への就職は、仕事以外の活動にも時間を割きたい方にぴったりですね。

今後も、地元企業の採用担当さんのお話を、少しずつみなさんにもお伝えしていく予定です。

「地元で就職したい！でもどうすれば…」とお悩みの際は、ぜひワークサポート三条の相談をご利用ください。
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