第43回 職場で、わからないことを質問できないあなたへ(2/3)
こんなふうになっていませんか?マズい質問の仕方の例
新人 「あの…これわからないんですけど…」
上司 「え?ちょっと待ってね。えーと、どれですか?」
新人 「これです」
上司 「どれ?これのどこがわからないの?」
新人 「〇〇のところ…」
上司 「△△についての説明は前に聞いた?」
新人 「…聞いたんですけど、〇〇はよくわからなくて…」
上司 「どのへんからわからないの?」
新人 「どのへん、ていうか…」
上司 「…」
新人 「…」
新人さんのわからないことは何なのか?を理解するために、上司が問いかけを繰り返しています。この問いかけが、緊張している新人さんには、上司がイライラしているように感じられるかもしれません。時間もかかってしまいます。
では、どのように質問したら、お互いにストレスを少なくできるのか、4つのポイントに沿って考えてみましょう。
1.質問するタイミングを予約しよう
いきなり「これわからないんですけど!」と話しかけられても、上司はすぐには答えられない可能性があります。別の作業をしているかもしれないし、電話中かもしれないし、これから急いで出かけるところかもしれません。そんなときに質問しても、いい返事がもらえそうにないですよね。
ですから、質問するときには、上司の都合が大丈夫か一言確認するとよいです。
いきなり本題に入るのではなく、
「今、質問しても大丈夫ですか?」
「お聞きしたいことがあるのですが、今、お時間ありますか?」
「質問がありますので、お時間いただけないでしょうか?」
などと切り出すと、相手も心構えができて、お互いに話しやすい雰囲気になることでしょう。
2.すぐに聞かなくてもよいものは後回し
仕事の内容によりますが、「わからないことはとりあえず保留にしておいて、できるものを先に進めておく」という作戦も覚えておくとよいでしょう。
たとえば書類の処理で、わかるものとわからないものが混在していたとき、上司が席を外していて質問できない!というケースがあったとします。
上司が戻ってくるまで何もせず待っているよりは、わからないところに「何がわからないのか」を付せんに書いて貼って横によけておき、できる仕事を進めておくのがスマートです。
他にも、わからない点が出てきたら、同じようによけておいて、上司が戻ったら、上記の1.の切り出し方で
「今よろしいですか?やり方のわからない書類が5枚あったのですが、教えていただけますか?」
と話しかければOKです。
3.自分ルール「10分やっても進まなかったら聞く」
「『わからなかったら聞いて』と言われたのに、いざ質問したら『それは前に説明したよ』『それは一人でできるでしょう』と言われたことがあって、怖い…」
そんなあなたは、もしかして、「パッと見て少しでも不安なものは全部聞いちゃおう!」という質問の仕方をしていませんでしたか?
どんどん質問するのはとてもよいことなのですが、仕事である以上、教わったことはできるようにならなくてはいけません。何度も同じような質問をくりかえすと、「話を聞いていないの?」「覚える気がない?」と思われかねません。
説明を受けたことがある作業でしたら、まずはやってみて、それでも解決しなかったときに質問しましょう。まずは最初に教わった際のメモを見ながらひとりでやってみて、10分経っても作業が進んでいなかったときに質問しに行く、といったような自分ルールを決めてみませんか。
場合によっては5分でもいいかもしれませんし、15分にのばしてもいいかもしれません。
「え!?5分?15分?そのタイミングがわからない!判断できない!」
と思った場合は、さっそく質問のチャンスです!「10分やってみてできなかったら質問に来ようと思うのですが、それでいいですか?もっと早く聞きに来たほうがいいでしょうか?」と、上司やリーダーに相談してみましょう。
次回は、ポイントの最後のひとつ、「いつの、誰の、どこの、何が、どのように、なぜ」について解説し、スムーズな質問の仕方の具体例をお知らせいたします。
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