第31回 相談実録④ 障害をお持ちのDさんの場合

「年齢が高いですし、障害もあって、就業は難しいと思います」

上記のようなコメントとともに関係機関から紹介された、60代後半のDさん。
病気で片方の手足が不自由だということでした。
パート先が閉鎖になって失職。その後、複数の就労支援関連サービスを受けましたが、紹介できる仕事がないと言われてショックを受け、無職期間は7ヶ月を超えました。

そんなDさんが、1ヶ月後には面接を受けて採用を勝ち取り、3ヶ月後には試用期間も終えて正式パートに。
今では、「もっと長く働いてくれない?」と会社側からお願いされるまでになりました。
そんなDさんの再就職ストーリーをご紹介いたします。

障害の程度や必要な配慮を、書類ではっきり伝える

Dさんへの就労支援は、これまでのお仕事経験をじっくりとお聞きするところから始まりました。
履歴書には「サービス業 〇〇担当」としか書いていなかった内容を、
「毎日出勤したときにやる作業は何ですか?」
「お客様が来られたらまず何をしますか?」
と細かく質問して、担当していた業務を作業レベルまで掘り下げて、明らかにします。
すると、走ったり重量物を運んだりすることを除き、特別な配慮を求めずともまわりの人とほぼ同じ作業ができていたことがわかりました。
立ち仕事やしゃがんでする清掃なども問題なくできており、他のパートさんと同じ報酬を得ていた、と話してくれました。

そこで、「採用する方も、どのように関わったらいいかわからないと困る」という話をして、企業側に
「障害があるが、〇〇や〇〇の作業はできる。ただし△△の際は配慮が必要、××のような動きは不可。前職では〇〇として他のパートさん同様、月○万円の給与を得ていた。」
とはっきり伝えることにしました。そのために、これまでの経験作業を列記した職務経歴書を一緒に作成してみることに。
また、履歴書の写真が暗い感じだったので、写真店で明るく感じのよさが出る写真に撮り直してもらうように提案しました。

書類を1から作り直しただけで2社の内定!

その翌週、Dさんは2件の面接を受けました。
1社は、年齢制限を超えていたにもかかわらず、好感触。
もう1社からは「障害の程度や配慮について、細かいことを書類に書いてきていただいたので、助かります」と言われました。
なんと2社とも内定をもらい、そのうち1社に見学と実習、経営者の方との作業内容について綿密な打ち合わせを経て、3か月後には正式採用となりました。

「9時から14時まで、手が不自由でもできる作業をやっています。私生活では親の介護問題など、つらいこともあるけど、仕事ができて、前と同じくらいの収入が得られたことでホッとしています。」
と、近況報告に来てくれました。

「何社も受けているのに面接に進めない」
「紹介できる仕事はないと言われた」
「体調に不安があって不利だから受からないかも…」
という方でも、ちょっとした工夫でDさんのようにガラッと状況が変わる可能性があります。
あなたの就職活動には、どんな工夫ができるでしょうか。ワークサポート三条で、私たちと一緒に考えてみませんか?

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