第57回 103万円の壁、どう変わる?

以前のコラムで、「年収〇〇〇万円の壁」についてざっくり解説しました。
このいわゆる「年収の壁」の中で、「103万円の壁」は、2025年3月現在、基準額を123万円に上げる案が出され、改正の準備が進められています。

今回はこのポイントに絞って、なるべくシンプルに解説してみたいと思います。

年収103万円=所得税がかからない上限の年収額

とても簡単に言うと、「103万円までは、所得税を納めないでもいいことにしておこう」という決まりがある、ということです。
103万円に達すると、超えた分×5%の所得税を納める義務が発生します。104万円だと、超過分1万円×5%なので、500円分の所得税を納めなければなりません。

あくまでも103万円を超えた分にだけ課税されるので、税金が増えた手取りを超えてしまい、働いたのに損をするということはありません。

ただし、この基準で扶養家族への手当(扶養手当、配偶者手当、子ども手当、家族手当等の名称のことが多い)を出している企業が存在します。扶養されている人の年収が103万円(基準額が異なる企業もあります)に達すると、親や配偶者など、世帯の主な収入者の毎月の給与に上乗せされていたこの手当がストップします。
あらかじめ、主な収入者の会社の規定を確認しておくとよいでしょう。
ちなみに、手当が上乗せされているかどうかは、給与明細を見て、上記の名称の手当の記載を調べるとわかります。

学生の場合の補足

学生アルバイトの場合、130万円までは所得税がかかりません。
「勤労学生控除」という制度があって、103万円+27万円までは所得税を免除しよう、ということになっています。
しかし、その学生を扶養している親にとっては、子どもの年収が103万円を超えた時点でその子は扶養から外れ、親自身の所得税や住民税が増額になる可能性があります。

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103万円の壁を意識して働いている人が、今の収入や働き方で安定しているのであれば、急いで何かを準備したり働き方を変えたりする必要は、今のところまだありません。引き続き、今までの働き方を継続していいと思います。

「せっかくならもっと稼ぎたい!税金がかからなくなったなら、もっと働けるのでは?」
もちろんそれもありですね!
ただし、他にも天引きされる金額が発生する基準があるので、あなた自身の収入がどう変わるか?世帯収入は?という詳細については、個別にご相談に乗ります!
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