第29回 労働条件通知書
「労働条件通知書」ってなに? どんなことが書いてあるの?
企業には、労働者を雇うときに「働いてもらう条件」をはっきり伝える義務があります。
これは、働く人が正社員、パート、アルバイトなどどのような雇用形態でもあてはまります。
この「働いてもらう条件」=労働条件を書類にしたものを「労働条件通知書」といいます。
労働条件通知書には、下記の内容の項目が記載されます。
必ず明示しなければならないこと
決まりがある場合に明示しなければならないこと
(上記表内は労働基準法施行規則第5条より)
厚生労働省のホームページに労働条件通知書のモデルが掲載されていますのでご覧ください。
労働条件通知書はなぜ必要なの?
労働条件の項目は、どれもあなたが働くうえでとても重要な内容です。
口約束や、条件がなんとなくではっきりしないというのでは、安心して働くことはできません。
労働条件通知書は、「言った、言わない、聞いていない」「こんなはずじゃなかった」という不満やトラブルを防ぎ、あなたと企業の信用をつなげる書類です。
あなた自身がしっかり労働条件を確認するために必ずもらいましょう。
「労働条件通知書」がもらえない場合
本来、労働条件通知書は、雇用契約時(働くことが正式に決まり約束するとき)にもらうことになっています。
労働条件通知書を発行しないのは、法律に定められた義務に違反しています。
「知りたいけど入社したばかりだし聞きにくい…」
このようなときは、例えば、こんな聞き方がおすすめです。
「恐れ入りますが、労働条件通知書はいつごろいただけますか?」
この聞き方であれば、企業側が忘れていたり、知らなかったりしても角が立ちません。また、いつごろもらえるかを一緒に知ることができます。
ハローワークの求人票にはこのような記載がありますので、ハローワークからの応募であれば、「求人票に書いてあったのですが…」と付け加えるのもよいですね。
「労働条件通知書」もらったらどうしたら?
労働条件通知書の内容に納得できていて、問題がない場合でも、昇給や退職についてなど、働き始めてからも確認する内容があります。
また、万が一働き始めてから、労働条件通知書の内容が違った場合、企業側に交渉や説明を求めることができます。
その際にも必要となりますので、失くさないように大切に保管しましょう。
おしごと探しのなやみごと、なんでも無料相談窓口
開設時間 月~金(祝日、12月29日~1月3日を除く)10:00~18:00
予約がなくてもご利用いただけますが、お待ちいただく場合があります。
来所前にお電話で空き状況を確認することをおすすめいたします。